脂肪肝とは
脂肪肝とは、肝臓に脂肪が蓄積した状態のことをいい、一般的にはアルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝に分けられます。
健康な肝臓には、3％程度の中性脂肪・コレステロール・リン脂質などの脂肪が含まれているものですが、この数値が10％を超えるようになると細胞の中に泡状の脂肪滴というものが現れるようになります。
この脂肪滴が問題で、肝小葉の中の肝細胞の30%以上にこれが出てくると脂肪肝ということになってしまいます。ちなみに肝小葉は肝臓で肝細胞の配列によって小葉構造を形成する領域のことです。
脂肪肝の原因は、ずばり肥満とアルコールの飲み過ぎです。脂肪肝で肝臓に溜まってしまった脂肪の大半は、エネルギーの過剰摂取や運動不足といった原因の中性脂肪です。従って、肥満検査で肥満度20%以上といわれる人には脂肪肝が非常に多いのです。
アルコールの飲み過ぎが原因で肝臓に中性脂肪が溜まった人がアルコール性脂肪肝といわれるのですが、この場合、肝臓の繊維化が進んでしまい、肝硬変になりやすくなりますから重大です。
脂肪肝のある人は、一般的に動脈硬化や高血圧にもなりやすく、肝硬変以外でも肝炎、心臓病、脳卒中のリスクも高くなりますから、早いうちにライフスタイルを改善するようにしましょう。